野澤組の乳製品コラム!

CHEESE FM 34.1MHz ~カマンベールの違い~

チーズラヴァーの皆さん、“CHEESE FM”のお時間です。今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。

本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。

それでは早速、本日のお題に参りましょう!

Q:カマンベールには色々な種類があるのでしょうか?

ラジオネーム“いちごアポロ11号”さんからのお便りです。

「DJゴーダさん、こんばんは。突然ですが、スーパーで木箱に入ったフランス産のカマンベールを見つけました。私が普段好んで食べているカマンベールと比較すると、賞味期限が短く熟成も進んでいるようでした。カマンベールには色んな種類があるのでしょうか??」

今回はカマンベールについてのご質問ですね。結論を先に言うと、答えは「YES」です。

カマンベールは誰でも名前を知っている有名なチーズですが、実は大きく「熟成タイプ」「ロングライフタイプ」の2種類に分けられるんですよ!

普段召し上がっているカマンベールはおそらく「ロングライフタイプ」のカマンベールだと思います。

ロングライフタイプは白カビによる熟成が適度な状態で密閉・包装し、高温で加熱殺菌を行うので、組織や風味の変化が抑えられ、日にちが経っても熟度が変わらず品質が安定しています。つまり長い期間変わらない風味と食感を楽しめるカマンベールということです。

クセが少ないから食べやすいですし、今では色んな味のものが売ってますからね。私も気付いたら買い物カゴに入れてしまいます。年間を通して最も食べているチーズかもしれないです!

早速、熟成タイプとロングライフタイプの違いを確認してみましょう!

①熟成タイプのカマンベールとは?

ロングライフタイプのものとは異なり、包み紙に包装されたカマンベールが木箱で販売されるので密閉されないことが一番の違い!。完全に密閉されているわけではないので、毎日少しずつ熟成が進んでいきます。だから、ロングライフタイプのものと比べると賞味期限としては短い設定となります。
熟成していくにつれて表皮の白カビも徐々に茶色くなり、味や香りも日に日に強くなっていくのを楽しみながら食べるものなので毎日異なった本格的な風味を味わえるのが良い点です!

②カマンベールの本家「カマンベール・ド・ノルマンディ」

さて、熟成タイプのカマンベールを語る上で外せないチーズがあります。それはカマンベールの元祖となったチーズ「カマンベール・ド・ノルマンディー」です。
このチーズはフランス北部ノルマンディー地方のカマンベール村で初めてこのチーズはフランス北部ノルマンディー地方のカマンベール村で初めて作り方が確立されました。ノルマンディー地方の伝統種である「ノルマンド」という牛の無殺菌乳を使い、限られた地域で決められたルールを守って作ったもののみ「カマンベール・ド・ノルマンディー」と名乗ることが許されている特別なチーズなんです。

 

これは私が実際に食べた「カマンベール・ド・ノルマンディー」の写真です。食べた時点ではまだ若いものでしたが、熟成が進むと表面の白カビの色が変化し茶褐色の部分が現れてきます。
気になるそのお味は、刺激的な白カビの香りと自然たっぷりの牧草を食べた乳牛のミルクによる個性的な風味が印象に強く残りました。同じカマンベールとはいえ、ロングライフタイプのものとは全く異なった性質のチーズと考えても良いかもしれませんね。
長らくカマンベールの魅力について語っていたら、終わりのお時間となってしまいました。
全世界で愛されているカマンベールだからこそ成り立ちや歴史は奥深く、何度も食べたくなってしまう不思議な魅力がありますね!「カマンベール・ド・ノルマンディー」もぜひ召し上がってみてください。それではまた次回お会いしましょう。See you again!!